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ブログに書くまでもないメモ

ベビーカーの話

先日、ベビーカーが壊れた。

息子が産まれてすぐに買ったベビーカーだ。
対面式にもバギーにもなる。

24ヶ月頃まで使えるという話だったので、重量オーバーだったんだと思う。
息子は2歳にしては大きい方なので。

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産まれてすぐベビーカーを買ったのは、私の産後の体調が悪かったからだった。

出産時の大量出血で極度の貧血になり、入院も長引いた。

里帰り出産だったので1ヶ月半くらいまで実家にいた。

私の里帰りに合わせて引っ越しをしており、知らない土地、慣れない育児、気分転換は外出だが、体力回復も完全ではなかったので、早々にベビーカーに乗せて運べるようにした。

実家にいたときからチャイルドシートですやすや寝てくれていたので、やはりベビーカーは気に入ったらしく、でかけると大人しかった。

座れるようになってからも、よく散歩に行った。

機嫌の悪いときは、外に連れ出した。
ベビーカーで移動している間は大人しかったから。
泣き声をずっと聞いていると、頭がおかしくなりそうだったから。

帰宅の遅い夫の帰りを待つ間、真っ暗な夜道をベビーカーを押して近所をぐるぐる回っていたこともある。

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使っていたベビーカーはプーさん柄や刺繍のある、プーさん仕様だったせいだからなのか知らないが、息子は大のプーさん好きだ。

お昼寝の時も夜寝るときも、プーさんのぬいぐるみを抱きしめて寝る。

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ベビーカーが壊れたおかげで、また自分も精神的に辛くなってきた。

まず、目的地にたどり着けない。

10分ほどの距離でも30分はかかる。

道ばたの色々なもので足を止め、座り込み、逆走し、それはそれは大変である。

目的地へ行くのを何度も諦めようと思った。

抱いて行けばいいじゃないかと言われるが、13kgの暴れる米袋を抱えて歩くのは大変つらい。そのうち腰が壊れる。

とりあえず、買い物はネットスーパーを利用できるので良いが、普段の散歩が億劫になってしまった。

行きは良いが、帰りたがらない。帰らせる方法として抱っこするしかない。

しかし、ずっと家にもひきこもっていられないし、かといって新しいベビーカーを買う金もない。

自宅で仕事をしているので、できれば散歩の時間は1〜2時間でさくっと切り上げたいが、こうなるといつまでも散歩につきあわなければならず、仕事が出来ない。

大きい子どもがバギーのベビーカーに乗ってるのを見て、ギョッとしていたが、今は気持ちが分かる。

子どものぐずる時間を、金で買っているのだ。

大人の目的で子どもに窮屈な思いをさせるのは申し訳なくおもうが、時は金なり、大人が金を稼がなければ、両者とも共倒れするのだ。金で解決してなにが悪い。

しかし、その金すらない私は、倒れるしか道はないのだろうか。